自分の思っていることや考えを『相手に伝えること』は意外と難しいものです。
しかし、“アサーション”というテクニックを身に着けると『言いたいことが言えない状態』から脱却し、円滑なコミュニケーションが可能となります。
アサーションとは:お互いの意見を尊重した上で自己主張をする。
つまり『言い辛いこと』を伝えるときに、相手を配慮したコミュニケーションをとることができます。
※『言いたい事』は何でも言える=アサーションが出来ているではありません。お互いの意見を尊重しなければ、ただ自己中心的で身勝手な人になってしまいます。
・自己尊敬(自信)を持ち、周囲の人と対等であると思うこと。
・冷静でいる為に、感情(怒り)をコントロールする。
※自己尊厳が低い場合は、練習を重ねて高めていくことができます。
また、アサーションは”感情をそのままぶつける”ことはしてはいけません。
感情をストレートに相手にぶつけてしまったら、その時点でアサーションではなくなっ
てしまします。
それでは、アサーションを身に着ける為にはどうすれば良いのでしょうか。
ストレスを観察する
アサーションを身に着けるには、常に冷静でいる必要があります。
しかし、普段は冷静でも自己を抑制し続けていると、いつかは爆発します。
たとえ、我慢できたとしても『言えなかった』モヤモヤの感情は相手に伝染してしまいます。『言いたい事があるなら言ってみろ』というやつですね。
まさに溜めていることは双方にとって良いことなしです。
先ずは不安なことがあっても、冷静でいる為に以下ツールを活用すると良いでしょう。
●エクスプレッシブ・ライティング
・とにかく不快感をアウトプットする。
(例)スマホに打ち込む、紙に書き出す、トイレットペーパーに書いて流す
とにかく思い付くだけをひたすら書いていくのがポイントです。
●ボディスキャン瞑想
・体のどこに反応が出ているのか観察をする。
(例)怒りで顔が赤くなってきたぞ。心拍も上がって呼吸が浅くなっている。
最初に意図を述べる
最初に意図を伝えてから、感情を表現していくことです。
【順序】意図→感情:〇 感情→意図:×
(〇例)この問題を解決するために話し合いをしましょう。
(×例)本当に残念です。それでは、問題を解決〜。
意図を後回しで感情(怒り等)が先走ると、相手の心は閉じてしまいます。
話す内容は同じでも順番を変えるだけですが、意外とできていないものです。
意見と人格を分ける
『言い辛いこと』(相手にとってネガティブな事)を言うときには、『あなた自身の事ではなく、外部の問題について意見しているよ』と切り離すことがポイントです。
※ネガティブなこと沢山言われることで、攻撃されていると感じてしまい、心を閉ざしてしまうのを防ぐ為です。
また、大切な人に“複数の言い辛いことを伝える場合”は、事前に言うべきことを整理してから伝えることが良いです。
そして、一通り内容を伝え終えたら、最後は『明るい話』で締めくくります。
所感
全て完璧にできていなくても、自己尊敬と常に冷静でいることを意識するだけでも大分違う気がしています。”セルフコンパッション”と”瞑想”ができていれば、既にアサーションは身についているのかもしれませんね。