コーヒーは上手く嗜むで健康効果を期待することができます。
コーヒーの主な成分として、カフェイン、クロロゲン酸(ポリフェノールの一種)、トリゴネリンがあります。これらの成分の効果は以下一例の通りです。
●カフェイン:体脂肪燃焼、覚醒作用、血管拡張作用、胃酸分泌促進、利尿作用
●クロロゲン酸:抗酸化作用、メラニン生成の抑制(シミ予防)、血糖値の上昇を抑制
●トリゴネリン:認知症予防等
また、国立がん研究センターが行ったコーヒーの摂取と死亡リスクに関する研究結果によると、1日3~4杯コーヒーを飲む人は全く飲まない人に比べ死亡リスクが24%も低下することが分かっています。
コーヒーを摂取する群において、全死亡リスク及び心疾患、脳血管疾患及び呼吸器疾患による死亡リスクが減少
研究開始時にコーヒーを飲む頻度に関する質問への回答から、ほとんど飲まない、1日1杯未満、毎日1~2杯、毎日3~4杯、毎日5杯以上飲むという5つの群に分けて、その後の全死亡及びがん、心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患、外因による死亡との関連を分析しました。本研究の追跡調査中には、12,874人の死亡が確認されました。
コーヒーをほとんど飲まない群を基準として比較した場合、1日1杯未満、1日1~2杯、1日3~4杯、1日5杯以上の群の危険度(95%信頼区間)は、それぞれ全死亡で0.91 (0.86 ~0.95)、0.85 (0.81~0.90)、0.76 (0.70~0.83)、0.85 (0.75~0.98)となっていました(図1)。すなわち、コーヒーを1日3~4杯飲む人の死亡リスクは、全く飲まない人に比べ24%低いことが分かりました。さらに、飲む量が増えるほど危険度が下がる傾向が、統計学的有意に認められました(図1)。研究開始から5年以内の死亡例を除いた場合や、男女別の場合も検討しましたが、コーヒーと死亡リスクとの間には同様の関連がみられました。 引用元:国立がん研究センター コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連について
コーヒーの種類と飲み方
健康効果を期待するためには、砂糖やミルクを入れていない『ブラックコーヒー』であることが条件です。新鮮な豆で淹れたコーヒーに限らず、缶コーヒーやインスタントでも効果はあるようです。
※国立がん研究センターの『コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連について』の研究はコーヒーの種類(缶、インスタント等)は区別いなかった為。
もし、コーヒーを淹れるのであれば、豆の焙煎度合いは『浅煎り』を選択することを推奨します。焙煎過程でクロロゲン酸は減少していきますので、深煎りより浅煎りの方が含有量が多いとされております。
飲むタイミングは期待したい効果によって異なりますが、
血糖値の上昇を抑えたいなら食前、脂肪燃焼であれば運動前がベストです。
以下はコーヒーを飲む際の注意点です。
●カフェイン代謝が弱い
●妊娠中や心疾患のある
●胃酸過多の症状がある
●寝る前のコーヒー
●医師から止められている
適量ライン
コーヒーの種類によって成分の数値にバラつきはありますが、以下を基準とすると、
3~4杯が良さそうです。
コーヒー1杯:約140ml
クロロゲン酸:約280ml カフェイン:約80mg
●クロロゲン酸:コーヒー1杯分(約280ml )でも効果は確認されておりますが、1,000mg/日も摂れていれば充分でしょう。
●カフェイン:成人の制限摂取量は300~400mg/日とされておりますが、妊娠中の方は各国で様々な基準があるようです。
同様に、カナダ保健省(HC)においても、2010年に1日あたりのカフェイン摂取量として、健康な成人で400 mg(コーヒーをマグカップで約3杯)まで、カフェインの影響がより大きい妊婦や授乳中、あるいは妊娠を予定している女性は300mg(コーヒーをマグカップで約2杯)までとされています。 引用元:厚生労働省HP 食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A
まとめ
●コーヒーに含まれる成分は体脂肪燃焼、シミ予防、認知症の予防に繋がる。
●1日3~4杯が目安だが、カフェイン体質や妊娠中の方は気を付ける必要がある。
私はコーヒーが好きで毎日飲みますが、カフェイン代謝が弱い為、午前中に2~3杯にしております。